3歳児健診で受けた尿検査で、血尿や尿蛋白を指摘されませんでしたか? 特に、血尿と尿蛋白の両方が確認された場合には、慢性の腎臓病の可能性が高くなります。
二次検査にも対応しておりますので、どうぞお気軽にご相談ください。
子どもの血尿
血尿とは、尿に血液が混じっている状態のことをいいます。必ずしもおしっこが赤い色をしているわけではありません。尿を遠心分離させ、沈殿物を顕微鏡で観察し、一定以上(一視野に5個以上)の赤血球が確認された場合に血尿と判断されます。
目で見てわかる血尿と目では見えない血尿
尿中の赤血球が多ければ、肉眼で分かる赤っぽい血尿が見られます。ただし、肉眼では赤みが見られない場合でも、赤血球が顕微鏡にて一定以上観察されれば、こちらもまた血尿と判断されます。
子どもに見られる血尿の多くが、肉眼では赤みが見られないものです。顕微鏡で観察して確認できることから、これを「顕微鏡的血尿」と呼びます。
一方の肉眼で分かる血尿は、「肉眼的血尿」と呼びます。赤だけでなく、黒褐色、赤茶色、ピンクなどの色が見られます。
血尿が出る原因は?
血尿の原因のほとんどは、腎臓、尿管、膀胱、尿道の異常にあります。
血尿の他、尿蛋白の有無なども確認し、必要に応じて検査を行い、原因を特定していきます。治療の必要がないと判断された場合にも、定期的に尿検査を受けることをおすすめします。
子どもの蛋白尿
尿蛋白とは、尿に蛋白(たんぱく)が混じっている状態のことをいいます。
3歳児健診や学校健診で指摘を受けたお子さんもおられるかと思います。ただ、そういった検査(一次検査)の結果は、水分の補給・排出の影響に左右されやすいため、過度に心配する必要はありません。たとえば汗をよくかいた直後は高く、水分をたくさん摂った直後は低くなりやすいのが3歳児健診や学校健診での蛋白尿の値です。
二次検査では、尿の濃度を補正した上で1日の尿蛋白量を算出します。そのため、その直前の生活状況に影響を受けにくい、正確な値を確認することができます。
当院でも二次検査に対応しております。
3歳児健診や学校健診で尿蛋白を指摘された方は、お気軽にご相談ください。
子どもの尿検査Q&A
3歳児健診の尿検査で「尿蛋白」が見られました。普段ジュースを結構な量飲むのですが、何か関係あるのでしょうか?
全く関係ありません。むしろ糖尿病が心配ですので、過量のジュースは避けてください。また、尿蛋白は体を動かしたりしたら正常の人でも陽性になることがあります。ですので最も安静にした時の尿を採取するために朝一番の尿で検査するのです。
風邪気味の時でも「尿潜血」が出ることがあるのでしょうか?
はい、あります。体調不良の時には蛋白尿もでることがありますので、元気になったあとに再検査を行います。
3歳児健診の尿検査にて「白血球が(±)」だったので、心配です。何が原因なのでしょうか?
尿の採り方にもよりますが、粘膜や皮膚についている白血球が尿に混じることがあり心配ないこともあります。再度、採り方を説明させて頂き、再検査を行います。